プロがこっそり教えるカーケアの方法

コーティング施工やコーティング剤・ケミカル開発に携わった知識と経験から、的確なカーケア方法をお教えします。

ウォータースポット(イオンデポジット)除去剤の選び方

ウォータースポット除去剤を選ぶ際には、まず、除去する目的のウォータースポットに合った液剤を選ぶ必要があります。
そもそもウォータースポットとは総称なのですが、俗に言うウォータースポットの一般的にある認識と、実際にボディ上で起こっている現実が違う解釈をされているの事も多いです。
詳しくご説明していくと、かなり説明が長くなってしまうのでここでは割愛させていただきますが、一般的な認識のウォータースポットとは、「ボディ上で水が 丸く撥水すると、雨が降った後に晴れた際、水玉がレンズのようになり塗装面にシミが…云々」という解釈をされている方が多いような気がします。 
実際は、塗装面に付いた水に含まれている成分が、水が蒸発した際に残してしまう残留物がこびり付いている状態になっている事がほとんどです。海水を蒸発さ せると塩の結晶が残るように、ボディ面に付いた雨水や水道水、また井戸水などもまた、蒸発すると残留物(カルシウム等)が残ります。 これらがボディ面で 水のあった場所に輪郭が残るので、斑点のような感じになります。
これらが付着してしまうと除去する方法は2つ。 磨いて削ってしまうか、分解するかです。
要するに、これらの残留物を分解できる液剤があれば、上記の理由で付着したウォータースポットならば綺麗さっぱり除去できます。 削らずに分解できる液剤が、ウォータースポット除去剤になります。
ただ、通常の汚れではないので、普通の洗剤では分解できません。 大抵の場合、残留物(カルシウム等)に効く酸性の専用分解除去剤が必要となります。
ウォータースポット分解除去剤のメリットは削らずに除去可能なので、簡単な作業で済むこと。 逆にデメリットは、液剤の力が強いため取扱いが難し事です。  色々な製品が販売されていますが、塗装面への影響を考えて製造されており、製品によって液剤の強さが様々です。
この液剤は、液剤の強さで効果がガラリと変わります。 効果が低い=安全、効果が高い=危険とも言えますが、丁度良いバランスの液剤を正しく使用するのが一番良いのではないでしょうか。